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​養分輸送メカニズムの解明

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​養分輸送メカニズムの解明

​植物へのリン輸送

 アーバスキュラー菌根菌は土壌中に菌糸を広げ、植物の根が届かない場所からリン酸を吸収し植物に供給しています。植物からは光合成産物に由来する糖類や脂質が菌根菌に送られて、生体の構成やエネルギー源として利用されて、相利共生が成り立っています。菌根を介したリン酸輸送は菌根共生の最も重要な機能です。私たちはリン酸輸送機構を遺伝子・細胞レベルで解析することで基礎的知見を得るとともに、将来的には圃場レベルで菌根の機能を評価する指標を構築することを目指しています。

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​ 菌根におけるリン酸輸送で重要な分子がポリリン酸です。菌根菌は土壌からリン酸を吸収すると素早くポリリン酸という物質を合成し、液胞や細胞壁に送ります。ポリリン酸はリン酸の重合体であり、管状の液胞に蓄積することで効率よくリン酸を輸送していると考えられています。私たちは菌根菌のポリリン酸に着目し、ポリリン酸がどのように運ばれて、最終的に植物にリン酸としてどのように渡されているか解析しています。

取組んでいる課題
・ 蛍光顕微鏡や電子顕微鏡観察によるリン酸輸送に関わるオルガネラの特定 (菌側)
・ リン酸の貯蔵・輸送形態と考えられているポリリン酸の局在解析 (菌側)
・ 菌根特異的なリン酸代謝遺伝子の同定と機能解析 (植物側)

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​信州大学 農学部 土壌生物学研究室

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